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せつな、みちる、かおるVSシビレッタ (プリキュア二次創作)

 激しい光に包まれたあと、みちる達が目を開けると、そこは何もないだだっぴろい空間だった。上を見上げると灰色の天井が見えるので室内のようだが、左右を見渡しても壁が見えなかった。
「どうやら皆バラバラの場所に飛ばされたみたいね」
「進んでいけば、きっと他の皆に会えるはずナツ!」
 ナッツがみちる達を励ますように声をかけた。
「そうね」
 かおるとせつながナッツの言葉にうなずく。
(はやく戻って、みのりちゃんにぺたぺたしたいわ)
「三人で頑張っていきましょう。私はみちる。こっちはかおる。改めてよろしく、せつな」
「ええ。よろしく」
 三人は互いに右手を出して乗せあう。
「僕たちもいるムプー」
「そうフプー」
 三人の上を飛び回っていた、ムープとフープもそこに手を載せ、
「ナッツも頑張るナツ」
 最後にナッツが手を差し出す。
 そして、全員が顔を見合わせて、
『うん』
 と頷いた。
 
 
「不思議ね、私達って似てる気がする」
 かおるがせつなに話しかける。
「ええ、私もそう感じるわ。どうしてかしら」
 その時、突然頭上からしわがれた声が振ってきた。
「ふぇふぇふぇ、それはねぇ、お前さんたちの本質が『闇』にあるからだよ」
『誰!?』
 三人の前に黒いもやのような空間にゆがみが生じる。ゆがみはどんどん大きくなっていき人が通れるくらいになった頃、闇の中からきのこのような頭をした老女が現れた。
「シビレッタ!どうしてお前がここにいるナツ?」
 ナッツは警戒の声をあげ、他の皆を守るように先頭に立つ。一方、ムープとフープはおびえた様子でみちるとかおるの後ろにいそいで隠れた。
「お前さんがそれを知る必要はないねぇ」
 精霊達の動きに注意を払うことも無く、シビレッタは懐から一冊の本を取り出した。
「みんな気をつけるナツ!あの本の中ではあいつの都合のいいように世界が作られているナツ!」
「どういう事?」
 せつながナッツに尋ねると、
「ふぇふぇふぇ、こういうことさ!」
 シビレッタはしわがれた声で本のページを開き、中身を読み始める。
『昔々あるところに、皆の笑顔を奪って不幸へと導く少女がいました』
 すると、本から闇が広がっていき、その場にいた全員を飲み込んだ。
 体に妙な浮遊感があり、その間せつなはぎゅっと目をつぶっていた。やがて、地面に足がつく感覚を感じ目を開けてみると、そこにはせつなの見知った光景が広がっていた。

「ここは・・・、クローバータウン?」
「違うナツ!ここは本物じゃなくて、あいつが作り出した世界ナツ!」
 ナッツがそう叫ぶとほぼ同時に、
 ドン!
 重たいものが地面に落ちるような音と共に、地面が小さく揺れた。
 ドン!
「何かが近づいて来てるわ!」
「あれは・・・」

 それは人間の数倍も大きい「自動販売機」だった。四角い箱に手と足が生え、こちらへと歩いてくる。腕は筒状になっており、頭にもキャノンがついている。まるでロボットだ。体の中央には、せつなの見慣れたナケワメーケのマークがあった。
 だが、せつなが最も驚いたのはナケワメーケに乗っている女性だった。赤い布地の黒い服、銀色の髪。そして、
「我が名はイース!ラビリンス総統、メビウス様が僕。やれ、ナケワメーケ!」
 ナケワメーケは叫び声をあげながら、腕から大量のジュースを発射する。当った端から、木々は倒れ、家は破壊されていく。
「そんな・・・」
 呆然とつぶやく、せつな。その隣では、みちるとかおるがイースとせつなを一瞬見比べた後、同時に何かを悟ったようにうなずいた。
「ふぇふぇふぇ、何を驚いているんだい。人々を不幸に導くこの姿こそ、お前の本性じゃないか」
 どこからともなく、シビレッタの声が響いてくる。
「騙されちゃ駄目ナッツ!この世界は全部あいつが作り出した幻ナッツ!」
「確かにこの世界はあたしが作った幻さ。でも、ここで行われた行為自体は実際にあったことなんだよ」
 それを認めるかのように、せつなは力なく座り込む。
「せつな、しっかりして!」
 そのみちるの声でこちらに気がついたのか、ナケワメーケがみちる達に向かって歩き出した。
「みちる!ともかく変身よ!」
「ええ!」
『デュアル、スピリチュアル、パワー!』
「天空に満ちる月、キュアブライト!」
「大地に薫る風、キュアウィンディ!」
 二人は迫り来るジュースの波に対して、背後のせつなとナッツを守るように腕を突き出す。
『はあっ!』
 掛声と共に、精霊の加護を受けたバリアが展開され、押し迫る波を防いだ。
「おやおや、そんなやつを守って何になるんだい?そいつは人を不幸に陥れる存在なんだよ」
 シビレッタがからかう様に声をあげる。
「私達は、せつなの過去をしらない」
「でも、いまのせつななら分かる」
「会ってまだ、間もないけど、これだけはわかるわ」
「せつなは他人を不幸にするような人じゃない」
 二人の強い思いを受けて、精霊のバリアはより強固なものとなり、ついに波を押し返す。
「かつて人を不幸にしたのなら」
「今度はそれ以上に幸せにすればいい」
「人はいつだって、やりなおせる」
「咲や舞だって、きっとそう言うと思うから」
「みちる…、かおる…」
「ナッツもそう思うナツ!今の、せつなは人を幸せにするプリキュア。キュアパッション、ナツ!昔の自分に負けてはいけないナツ」
「ナッツ…」
 せつなは力強く立ち上がる。
「ありがとう、皆」
「チェインジ、プリキュア!ビートアーップ!
 真っ赤なハートは幸せの証、熟れたてフレッシュ、キュアパッション!」


「ナケワメーケは私達に任せて」
「パッション、あなたは…」
 三人はナケワメーケの肩へと視線を移す。
「わかったわ」
 パッションはうなずくと、力強く跳躍した。それにあわせて、イースもパッションへと向かう。
 二人の力が空中で激しく衝突する。
 
 
 パッションを見送った、ブライトとウィンディはナケワメーケのほうへと顔を向ける。いつのまに現れたのか、その隣には本を持ったシビレッタの姿があった。
「せつなの心を傷つけたあなたは許せない」
 ブライトはシビレッタへと鋭い視線を向ける。
「おやおや、ずいぶんとまあ偉そうなことを言ってくれるね。それじゃあ次はあんたたちの本性を暴いてやろうじゃないか」
『すべてを滅ぼす闇の力は巨大な隕石を降らせて、光を飲み込んでしまいましたとさ、めでたしめでたし』
 シビレッタのはるか上空で何かがキラリと光った。それは少しづつ大きくなっていく。巨大な何かが近づいてきているのだ。ヒトデのような形をした何かが。
「あれはまさか…」
「ウザイナー!?」
 正解だ、と言わんばかりにそれは大きな声を上げながら、轟音と共に着地する。
「ウザイナ~~~!」
 それはかつて、二人がまだダークフォールの戦士であったころ、プリキュアである咲と舞を倒すために呼び出したウザイナーだった。
「さあ、滅びるがいい!」
 シビレッタの号令と共に、ウザイナーは右手を持ち上げる。途端、先ほどと同じように上空に光が現れた。ただし、今度は一つではない。
 右手が振り下ろされ、隕石の群れが襲い掛かる。同時に、ナケワメーケが水鉄砲、いや水の大砲を二人に向かって打ち出した。
「上は任せて」
「わかった!」
 ブライトの言葉にウィンディがうなずく。
「光よ!」
 ブライトの両手から無数の光の玉が放たれ、
「風よ!」
 ウィンディからは風の渦が巻き起こる。
 光が降り注ぐ隕石を正確に打ち抜き、風が水を切り裂く。



 イースとパッションは空中を場に戦い続けていた。二人の力は当初ほぼ互角であった。しかし、時間が経つにつれパッションが徐々に優勢となっていった。
 それは、このイースがシビレッタによって作られた偽者だからからかもしれない。あるいは、光の力が闇の力より強いということなのかもしれない。
 だが、一番の原因は。
 イースの相手を不幸にしたいという思いより、パッションの皆を幸せにしたいという思いが勝っているためだった。
「やあっ!」
 ついにパッションの拳がイースを捉える。
「くっ」
 思わず、後ろに下がるイース。
 それとほぼ同時に、足元で光と風が滅びの力とぶつかり合うのがパッションの視界に映った。彼女の脳裏に先ほどのやり取りがよみがえる。
(そうか、あの人達も…)
「どこを見ている!」
 目を離した一瞬の隙をついて、イースはパッションの内側へと潜り込む。
「しまった」
 パンチをもろにくらってしまい、パッションは下方へと吹き飛ばされ、盛大に土煙を上げながら、地面へと叩きつけられる。
 
『パッション!』
 ブライトとウィンディは彼女をサポートしようと飛び出すが、
「甘いね」
 そこへすかさず、シビレッタが攻撃を仕掛ける。結果的に、二人はパッションのところまで吹き飛ばされてしまった。
 起き上がった三人の目に映ったのは、自分達を取り囲んでいる敵の姿だった。
 右にナケワメーケ、左にはウザイナー、正面にイース、そして上空にシビレッタ。
「諦めな。お前達はここで終わるのさ、それが運命なんだ。もともと『闇』から生まれたお前達が、あいつらの仲間になれるわけは無かったってことさ」
 勝ち誇ったようにシビレッタが笑い始める。しかし、それはすぐに立ち上がったパッションの言葉によって遮られた。
「そんなことないわ」
「あん?」
「私はもうイースじゃない。キュアパッションよ!」
「はん!自分でそう言ってるだけだろう」
「いいえ。パッションは運命を変えたのよ!」
「そう。諦めなければ運命は変えられる!」
「どいつもこいつもうるさいねぇ。もういい、お前達もお前達の世界もすぐに終わりにしてやるよ!」
『あなた達が世界を滅ぼそうとするなら、絶対に止めてみせる。だって、私たちは『プリキュア』なんだから!』
 三人の瞳に強い意志が宿る。それは大切な仲間達を、大切な日常を守ろうとする意思だ。
 そして、三人は持てる全ての力を解き放つ。
「精霊の光よ!命の輝きよ!」
「希望へ導け!二つの心!」
 ブライトとウィンディの呼びかけに、精霊が呼応し二人の力が高まっていく。
「歌え!幸せのラプソディ!パッションハープ!」
 パッションはアカルンの力を引き出す。
「吹き荒れよ、幸せの嵐!」
『プリキュア・スパイラルスター・スプラーッシュ!』
「プリキュア・ハピネス・ハリケーン!」
 三人の技が同時に炸裂し、全てを埋め尽くす光が放たれた。



 激しい光が収まった時、三人の前にクローバータウンの光景は既になく、はじめに見た、何も無い空間と灰色の天井が広がっていた。
「どうやら、あの世界から脱出できたみたいね」
 ふー、と息を吐き、みちるは変身を解く。
「あいつを倒せたのかしら?」
 同じく変身を解いた、せつなの問いにナッツが答える。
「残念だけど、シビレッタが逃げていくのが見えたナッツ」
「そう…」
 力を使い果たして、座り込む二人の肩にかおるは手を置き。
「それなら、一刻も早く皆に合流しましょう。皆もきっと、べつの場所で戦っているはず」
「元気ねぇ」
 やれやれといった調子でみちるは立ち上がる。それから、みちるとかおるは、せつなへと手を伸ばした。
「そうね、ラブや皆が私達を待ってるわ」
 せつなは二人の手を取って、立ち上がる。
 そして三人は笑顔を見せ合った。
 
 





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